日々雑論 [ニッポソ][ネタ] 日本人って人気者?

 まーしつこくしつこくこうもネタに出来るなと自分でも思うのだが、やっぱ面白主義者としてはネタにしないと。ここんとこ嫌な事件や陰鬱になる話、頭抱える事ばっかりなのでたまには笑えるネタでも挟まないとねえ。
 というわけで、毎度おなじみニッポソネタです。
 よくニッポソ人の間で「日本人は世界一般では評価が高いのだが、中国や韓国、北朝鮮プロパガンダのおかげで日本のイメージが悪くなっているんだ」という寝言を仰っておられる方がよく見受けられるんですね。私から見れば評価が高いどころか世界の孤児一歩手前の気がするんですが。今日はこいつをネタにからかってみようかと。
 まず第一に、ダリウス・ジェームズという作家がおりまして、この作家が「ニグロフォビア」*1とかいう小説を書いておるのですが、この小説を山形浩生氏が翻訳しております。で、そのあとがきに凄く楽しい事が書かれておりましたので一部抜粋。太字と赤字は例によってこちらで加工済みです。

 日本人の多くが、差別されることには妙に敏感なくせに、自分がやっている差別にはきわめて鈍感だという点だ。
 日本人の多くは、自分には差別意識などないと思っている。差別はいけませんと教わったし、それを実地に試す機会が少ないので、深く考える必要もないまま暮らしていけるのである。だが現実には、われわれのほとんどは度し難い人種差別主義者であり、ついでにさしたる根拠もなく日本が世界で一番偉いと思っている。これは別にぼくだけの意見ではない。外国で出版されている日本についてのガイドブックなどを読むと、しばしば「日本人の異様な自民族中心主義さえ我慢できれば、日本はよいところだ」「日本人は白人には妙に親切だが、それ以外の外国人旅行者は不愉快な目に会うかもしれない」などの記述が見られる。みんなちゃんと見ているのである。あるいは、日本のパソコン通信や、海外旅行ガイドブックのたぐいを見ると、「XXには黒人が多いから気をつけろ」といった記述が平然と登場して驚かされる。「低所得地域だから」とか「犯罪の多い地域だから」というならわかる。また、分布を見れば、こうした地域に黒人住民が多いのは事実だ。しかしそこから「黒人に気をつけろ」となると、話は別である。だがもちろん、かれらはこれが差別意識の発現であるとはツユほども思っていないはずなのだ。

皆さん思い当たる節がございませんかねえ?

「XXには黒人が多いから気をつけろ」といった記述が平然と登場して驚かされる。「低所得地域だから」とか「犯罪の多い地域だから」というならわかる。また、分布を見れば、こうした地域に黒人住民が多いのは事実だ。しかしそこから「黒人に気をつけろ」となると、話は別である。だがもちろん、かれらはこれが差別意識の発現であるとはツユほども思っていないはずなのだ。

とかさあ。
今の季節だと中華人民共和国ネタが旬かな? 中国関係だったらわざわざここで例を挙げなくてもネトウヨ関係検索すれば幾らでも出てくるし。更に他国の評価でも、記述にあるとおりだし。なんなら抜き取ってみましょかねえ? 読むのめんどくさいという人もいるみたいだし。

外国で出版されている日本についてのガイドブックなどを読むと、しばしば「日本人の異様な自民族中心主義さえ我慢できれば、日本はよいところだ」「日本人は白人には妙に親切だが、それ以外の外国人旅行者は不愉快な目に会うかもしれない」などの記述が見られる。みんなちゃんと見ているのである。

十分思いあたる節がございますね。Prodigal_Son様のブログで知ったのだが、最近の例でいけば呉智英が盛んに惨刑で変なゴタク並べてますけどもまあ、取り上げるのも面倒くさいので取り上げません。ここでも見てください。
勿論、ここでの目的はネトウヨをからかう事が第一の目的ですが、そればかりでも芸がないので真面目な事も言いますけど、アイヌ人問題でもわかるとおりに我々の殆どは差別主義者であり、困った事にそれをまったく自覚していないんですよ。この「まったく自覚していない」所がまさに大問題なわけで。
 そりゃ小学校のときから「差別はいけませんよ」と道徳の時間で教わるし、そんな馬鹿な?とも思うのは仕方ない事なんですが、なら「差別はいけませんよ」と教わっているにもかかわらず何故クラス内で「差別によるイジメ」が起きるんです? またdj19さんからvanacoralさん経由で知ったのですが大の大人が「チョン」とか「チャンコロ」等の差別用語や「シナ」と侮蔑目的で言葉を使ったり、「アイヌはもう存在しない」とか訳のわからん事を言うんです?
 「差別」している事を「自覚していない」からじゃないんですかい?更に何の根拠もなく日本民族は世界一ィィィィィィィィィ!」と思い込んでるからじゃないんですか?
 と、思ってしまうわけで。

*1:典型的な現代白人美少女の主人公が、世間一般で典型的と思われる黒人のイメージ(例えばラップとかバスケとかヤクとかね)世界をさ迷うという「不思議の国のアリス」の現代版人種差別問題バージョン。黒人作家が黒人の立場から「黒人を馬鹿にする白人」を揶揄して書かれているため読んでて面倒くさかった