日々雑論[現状報告] すんません…

 15日のために存分に寝かせたネタがあったのですが、勤務の関係やら当て逃げされちゃって大ショック!とか右目が洒落にならんほど充血し、目脂が出まくり痛くて痛くてモニター見ることすらままならんとかですげえ間があいてしまいました。今でも少し右目が痛いというか痒いと言うか。これも言論の自由を封じる日本会議の陰謀に違いない(爆) 
 それはさておき
 まあ、一番鬱陶しい日が過ぎ去って、のんびりと過ごせるようになってきております。本来なら一番鬱陶しい日に一番痛快な話題をぶち当てて溜飲を下げる積りでしたが上記の条件が重なり完全に時機を逸してしまいました。
 「戦争の記憶を歩く 東南アジアのいま」読了
 で、一体何を感じたかと言うと、東南アジアの存在を完璧に忘れてるんだねえ日本は、つーことです。シンガポール華僑粛清は勿論のこと、「大東亜共栄圏」のお題目が最初から無意味なものであった為*1文字通り血で血を洗う蛮行になってしまったフィリピン、周辺諸国の切り売りで独立を保てた為、それらの失地回復に旧軍を利用しようとしたタイ、出鱈目をされているにもかかわらず持ち前の宗教観による寛容さや、対日独立運動の英雄の子供があの有名なアウン・サン・スー・チー女史*2である事などから殆ど反日感情が見えてこないミャンマーなど、それぞれの事情も深く関与しているのが大判りになる良書です。
 唯一つ東南アジア諸国において共通している事は、「対日感情はやっぱり今でも悪いよ。中国、韓国、北朝鮮プロパガンダでさかんに宣伝しているから悪く感じている、つー訳では決して無いよ」て事です。
以下抜粋

アセアン諸国は、アジア・太平洋戦争で中国や朝鮮と同様の経験をしています。(略)事実、日本の常連理事国入りの共同提案国になっている東南アジアの国は、ひとつもありません。日本政府は、その事を十分認識していますから、東アジアサミットにおいても、アセアン+日中韓に、インド、オーストラリア、ニュージーランドを加えようとしました(略)

敗戦を終戦と言いくるめ、現実を糊塗して外科医の言葉に耳をふさいでばかりだと、またこーなっちまいますよ、といういい例でしょうな。しかも、自国の自滅史観を自国のおえらさんが一番よく認識しているがために、糊塗と修正に躍起になってる訳で。

戦争の記憶を歩く 東南アジアのいま

戦争の記憶を歩く 東南アジアのいま

*1:既に1935年コモンウェルス政府が発足しており、10年後の1946年にアメリカからの独立が約束されていたため大人しくじっと機会を待ってれば独立が時間の問題だったので、今更欧米から解放してやると言われてもねえ

*2:旧軍に対し徹頭徹尾抵抗し、独立の父とまで呼ばれ、独立後に暗殺されたアウン・サン氏の娘さんがアウン・サン・スー・チー女史