日々雑論[中東][アメリカ] ここんところのメリケンってどーよ?

 まあ、「ドサ周り芸人の芸能活動終了」とか、「オイタの過ぎた某腐知事、ごね得を狙う」とかいろいろギャグをかましてくれる世間ですが、流石におなか一杯になったのでちと頭を切り替えて、まだまだ足りない知識と頭ですが中東とメリケンについて一席ぶってみようかと思います。
 前のこのエントリで、大戦後の大英帝国と今のメリケンの現状がよく似ているね、とゆー事をちろっと述べましたが、決定的に違う事をこれから述べてみようかと。
 軍事費がとんでもなくブッ契りなのは当時の大英帝国も今のメリケンも似たようなモンでしょうが、重要なのは「そのままブッちぎり続けているか否か」と言うところにあるかと思います。メリケンに関しては、今でも軍事費はブッ契りであり、他の国全部を足した位の軍事費とめりけん1国の軍事費が同じくらいです。
 マケイン候補はイラク撤兵を全く考えていないようですが…
 ある意味では仕方が無いともいえますが、またある意味では本当に愚の骨頂でもあると。
 撤兵が出来ない理由としては…
 イラク撤兵をすれば、失業問題を思いつきました。
 兵士としての訓練しか受けてない、職業訓練も受けていない余剰人員が大量に増える訳です。しかもいきなり。これらの人員を受け入れる皿が見当たらない限り、簡単に撤兵問題を切り出すのは危険でしょう。
 今度は愚の骨頂の側を見てみます。
 こちらが本音なのですが、言うまでもない事ですけどもメリケンの経済は軍事を中心に廻っています。という事は、全ての技術や生産力が「軍事」一点のみに集約され、民生品については2の次3の次となっています。
 これが一番の問題で。
 「軍事」における技術は「軍事機密」という固い門の中に押し込められ、民間にフィードバックできるのは相応の時間が経過してからでしょう。となるとますます軍事と民間の技術力に差がついてしまう。
 大戦時等ならイザ知らず、今は兵器のアップグレードサイクルってめちゃめちゃ長いでしょ?最近でこそF22ラプターがよーやく新鋭機としてクローズアップしておりますが、つい最近まで世界最強を謳われたF15イーグル、ちと調べてみたら初生産が1972年…今が2008年だから36年前ですぜ? 車と比べるのも野暮かもしれませんが、日本車がだいたい4年に一度のフルモデルチェンジを行うとして…
 8回と一寸です!
 まぁ、それだけ平和なんだね、という証拠かもしれませんが…
 確かにバリエーション変更等も視野に入れなくてはならないのでしょうが、それだけ長いスパンでしか動いていないものに最新の人材や技術をぶち込み続けている、という事です。従ってメリケンの民間製品はガタガタになるのは目に見えてますね。事実GMやUSフォード等のBIG3なんかフラフラで、大規模なリストラや工場閉鎖で何とか生き残っている有様だし、更にろくな職業訓練もせずに兵士として大量の人員を投入する為、民間の生産力確保も凄く難しいんじゃないのかなあ? あくまでも憶測にしか過ぎませんが。
 で、国内がこんな状態にも拘らずマネーゲームに躍起になっていたおかげでサブプライムローン問題で一気にパンクしてガタガタでしょう?
 で、軍事一辺倒のメリケン経済の一番の鍵を握っているのが、今のイラク情勢と言う気がしてならないんですよ。
 メリケンイラクで火達磨になり続ける事で、軍事費増大の口実を持ち続けているような気がしてならんのです。勿論金は無限にあるわけでもないので、軍事関係が増えれば増えるほど民間へのリソースは減る訳で。そうなればますます競争力が低下して、ずるずる堕ちてゆく一方なのですが。
 長期的な目で物を見るなら、兵士達を徐々にイラクから撤兵させ、職業訓練を受けさせた上で民間への受け皿を用意すればいいのでしょうし、メリケンの軍事費見てるとそれくらい出来そうな余力はあると思うのですが…