日々雑論 歴史修正主義に関する考察 19 なんでみんな同じなの?

 いわゆる「歴史修正主義」という怪しげな呪術がまだはびこっている訳ですが、あれだけ問題になってしかもあれだけ叩かれても絶対に珍説を曲げない、キューブリックの映画「博士の異常な愛情」にも出てた空軍司令官タモガミとか、イージス艦衝突事故や沖縄米軍兵事件でさかんにブイブイ言わせていたにも拘らず生放送で軍事評論家にクソ味噌に叩かれてから全く元気がない(都合が悪いときだけ)「私は貝になりたい花岡信昭とかもそうなんだけど、そのようなビッグメジャー級はさておいて、てきとーにネトウヨやその他の類似サイトなんかをちまちまとネタ探しに色々まわってみたりもするんだけど、腑に落ちないというか摩訶不思議というかある種の疑問というかが湧いてきた。
 内容がみんな印鑑か何かで押した様にほぼ一緒なんだな。 
 普通これだけ人間がいてこれだけ何かしらの発言を行っていれば様々な方向性から展開されて然るべきだと思うのだがいわゆる「歴史修正主義反対」の立場を取っている方々が展開する様々なアプローチに比べて、ヘイトスピーチと侮蔑と武器の性能と宣伝工作の四種の調味料だけを頼りに後はちまちまと素材を変えてきてオシマイ。
 まず、武器の性能云々なのだが、自動車だって人ごみの中に突っ込めば纏めて10人〜20人くらい殺れるわけだし、そうやって考えると性能が悪いから殺せるはずがない、というのも眉唾だ。更に文字通りその「性能の悪い」兵装で日本軍は大陸を蹂躙していた訳で、そんなに悪い兵装だったら義兵闘争や満州国設立、更に日中戦争の時点で簡単に返り討ちにあってんじゃねえの?というツッコミに対して連中はどう答えるのだろう?
 ヘイトスピーチに関しては言わずもがなだが、こっち(日本)が建国2000年ならあっち(半島)は建国5000年であり、この手の話題に関してはある意味「言ったモン勝ち」でもあるため、古代からの歴史の長さで尺度を図るのはガキの喧嘩に等しいように見えてしまう。加えて言うなら陶磁などの大陸からの最先端技術が半島を経由して極東の島国に流れてきていたのは紛れもない事実であって、何処をどう弄ってみたとしても、ますます歪になるだけである。
 後残りの宣伝工作と謀略云々だが、そんなものは戦中下であれば何処でもやっている事であり、それに踊らされて振り回されたとしたらその方が愚かなのであって例のタモガミロンブンで言うところの「コミンテルン陰毛論」じゃなかった「コミンテルンインボウロン」なんざ、妄想と出来の悪い架空戦記小説並みのものであり古本屋のワゴン50円均一に流れる程度の代物でしかない。更に前々から何度も何度も言っている事だが、南京大虐殺否定ロンがブイブイ言われ出したのはここ10年程でしかなく、それまではそんな事を言えば「頭のオカシイおぢさんがなんか変な事言ってるな」で終わっていたのだし、本当に外交戦略として使っているのであれば「ここ10年」ほどではなく、もっとずっと前、国交回復の頃からずっと主張しておかしくないのだが、そんな話はとんと聞いたことがない。いわば、「頭のオカシイオヂサン達が何か変なことを言っている」に過ぎない。
 話を戻して。
 えーと、どこからだっけ…?
 あ、そうだ。「歴史修正主義」を主張する「歴史妄言主義」の連中のサイトや主張が金太郎飴な件だけど、ミギにしろヒダリにしろいわゆる「歴史妄言主義」とは違う方々の主張やサイトなんかとを比較して思うのがまさにその「歴史妄言主義」の「金太郎飴」ぶりであり、それに反対する方々の、様々な方向性から展開する非常にためになるアプローチとはまさに正反対のつまらなさで連中のお里が知れる。まぁここでも最初のほうこそデンパの落穂拾いをしていたが、言ってる事がみんな同じなのでいささか食傷ぎみにもなった事もあり、今では殆どウォッチしていない。
 ただ、これだけ叩かれて、妄言である事も証明されており、各種裁判で白黒決着がついているにも拘らずこの手の妄言は後を絶たない、更に加えて既に決着がついている話題を蒸し返してくるのは何故なんだろうと思ってしまう訳で。ここの辺りid:Prodigal_Son様のこのエントリが参考になりそうなのだが、ネトウヨ≒オタク≠マニアの関係があるのかもしれない。