ウサンクサイケイ抄6月10日

産経抄】6月10日
2010.6.10 02:58
「『君が代』はどういう位置を占めているのだろう」。作家の佐藤優さんが、5日付「サンケイエクスプレス」紙への寄稿のなかで、菅直人首相に対して、こんな疑問を呈している。出演者とスタッフ全員が「君が代」を斉唱するのが習わしのラジオ番組に出たとき、首相は一人だけ歌わなかったそうだ。
▼平成11年に成立した国旗国歌法案にも、反対票を投じている。首相となった今の考えを、小欄も聞きたい。市民運動の活動家出身で、「草の根」という言葉を好む首相の、国家観を知る道しるべでもあるからだ。
▼もっとも、菅首相は、自分に都合の悪い質問を極力避けようとしている。おとといの就任記者会見では、メディアの取材によって、「政権運営が行き詰まる」との、驚くべき発言を行っていた。
▼ことさら小紙は目障りな存在らしい。会見で拉致問題に触れなかった首相に対して、小紙の記者が対北朝鮮政策について質(ただ)そうと挙手したものの、指名されなかった。先月28日の鳩山由紀夫前首相の会見に続いての「取材拒否」である。
▼首相は「煙たい存在」だった仙谷由人氏をあえて官房長官に起用した人事を自賛しているではないか。「煙たい」メディアを排除するのは理屈にあわない。自らの内閣を「奇兵隊内閣」と名付けるほどに、隊を結成した高杉晋作を敬愛している首相である。高杉が作ったといわれる奇兵隊の歌にあるこの文言をご存じだろう。
▼「聞いて恐ろし見ていやらしい、添うてうれしい奇兵隊」。時に耳に痛い報道や論評の方が、頼りになることもある。高杉の「逃げる」ときの速さをたたえているが、常に投獄、暗殺の危険にさらされていた高杉とは立場が違う。首相は、逃げてはいけない。

ひがみ根性丸出し(嘲)

ウサンクサイケイ抄6月10日
「『きみがよぅ?』そんなつまんねーもんよりBENIだろ?いや、EXILEでしょ」多くの人の君が代に対する認識は所詮こんなものだろう。出演者とスタッフ全員が「君が代」を斉唱するのが習わしのラジオ番組に出たとき、首相は一人だけ歌わなかったそうだが、そんなもの誰も聞きたくないしわざわざ歌う必要も無い。
▼平成11年に成立した国旗国歌法案にも、反対票を投じている。首相となった今の考えに興味を持っているのは産経くらいなものだ。たかが日の丸君が代ごときで、一国の首相の国家観を知る道しるべにされてはたまったものではない。
もっとも、その昔安倍元首相は、自分に都合の悪いメディアを極力封じ込めようとしていた。朝日に対する取材拒否は日常茶飯事、記者クラブのなかよしこよしだけで発表し、某産経新聞の阿比留とか言う変な記者崩れのゴロツキが天狗になるきっかけを作ったりもした。それに比べたら菅首相のおとといの就任記者会見の、メディアの取材によって、「政権運営が行き詰まる」との、今までの鳩山政権が味わった経過から読み取れる発言なぞまことに可愛いものである。
▼どうやら産経は現与党にとって塵芥のような存在らしい。会見で拉致問題に触れなかった首相に対して、われらが期待の星阿比留くんが対北朝鮮政策について質(ただ)そうと挙手したものの、指名されなかった。馬鹿の一つ覚えでそれしか聞く事がないのかと、普通なら記者の方を叱咤されても可笑しくはないが、先月28日の鳩山由紀夫前首相の会見に続いての「無視」で済み、変な赤っ恥をかかなくてすんだ。まずはひと助かりである。
▼首相は「煙たい存在」だった仙谷由人氏をあえて官房長官に起用した人事を自賛しているほどの人間だ。「取るに足らない」扇動ミニコミ紙を相手にしないのは時間の無駄だから当然だし、「そんなくだらない事を質問する暇があったらもっと勉強しましょう」という無言の激励なのだろう。自らの内閣を「奇兵隊内閣」と名付ける事を引用するくらいに、隊を結成した高杉晋作を引用している産経である。高杉が作ったといわれる奇兵隊の歌にあるこの文言をご存じだろう。
▼「聞いて恐ろし見ていやらしい、添うてうれしい奇兵隊」。誤報や捏造を正す市民の方々のブログのほうが、産経とか言う捏造ミニコミ誌よりもためになる事がたくさんある。高杉の「逃げる」ときの速さをたたえているが、常に投獄、暗殺の危険にさらされていた高杉とは立場が違う。産経は、逃げてはいけない。