ウサンクサイケイ抄6月9日

産経抄】6月9日
2010.6.9 03:02
日露戦争時の外務大臣小村寿太郎は29歳で判事から転じた外務官僚だった。しかし最初の10年ほどは翻訳局という地味な職場におり、目立たなかった。駐清国の公使館参事官に抜擢(ばってき)したのは当時の外相、陸奥宗光だが、任命をめぐる逸話がある。
▼小村は米国に留学した欧米通だった。陸奥は「気の毒だが、しばらく北京で辛抱してくれ」と告げたという。だが小村は「喜んで北京に行きます」と答える。「欧米のことは座していても解りますが、清国のことは万事不可解なので研究したい」と述べ、陸奥をうならせた。
▼その言葉通り、日清戦争直前の北京に乗り込んだ小村は、徹底的に清の国情を分析する。「日清開戦やむなし」の結論に達すると、こんどは彼我の戦力の比較に没頭した。7年後、駐露公使となったときも日露戦争を戦うことになるロシアを冷徹に見続けた。
▼それから1世紀以上たち、新たな駐中国大使に伊藤忠商事元社長の丹羽宇一郎氏の起用が固まったという。異例の民間人起用だ。むろん丹羽氏自身の人柄には定評がある。中国政府と太いパイプを持つといわれる。だがそれで中国大使に最適任とは決して言えまい。
▼中国は今、経済成長を背景に目に余るほど海洋覇権を求め、日本にとって脅威となっている。それだけに大使に求められるのは、中国と仲良くすることだけではない。小村がそうしたように、厳しい目で中国の意図を見定め、日本のとるべき道を探ることだからだ。
▼気になるのは「脱小沢」以外新味の少ない菅新政権が、大使人事を政権浮揚の具にしようとしているように思えることだ。鳩山政権も普天間飛行場という安全保障問題をそうしようとして失敗した。小村の時代の厳しさに学ぶべきである。

相変わらずウサンクサイケイの中国憎し、米帝の腰ぎんちゃくぶりにはいまさら驚くにも値しないのですが、まー今はもう2ちゃんの産経抄ファンクラブからとかしか産経抄自体見てないのですけども、産経抄ファンクラブ内で掲載されている産気抄が面白すぎたりするのでこのウサンクサイケイ抄の役目もあまり意味がなくなりつつあるのかなとも思ったりします。

ウサンクサイケイ抄6月9日
日露戦争時の外務大臣小村寿太郎は29歳で判事から転じた外務官僚だった。しかし最初の10年ほどは翻訳局という地味な職場におり、目立たなかった。駐清国の公使館参事官に抜擢(ばってき)したのは当時の外相、陸奥宗光だが、任命をめぐる逸話がある。
▼小村は米国に留学した欧米通だった。陸奥は「気の毒だが、しばらく北京で辛抱してくれ」と告げたという。だが小村は「喜んで北京に行きます」と答える。「欧米のことは座していても解りますが、清国のことは万事不可解なので研究したい」と述べ、陸奥をうならせた。
▼その言葉通り、日清戦争直前の北京に乗り込んだ小村は、徹底的に清の国情を分析する。「日清開戦やむなし」の結論に達すると、こんどは彼我の戦力の比較に没頭した。7年後、駐露公使となったときも日露戦争を戦うことになるロシアを冷徹に見続けたが、結局日露戦争の戦後処理をさせられて、日比谷焼討事件の槍玉に上がり、冷や飯を食らわされるのだから、いくら個人が政府国家に尽くしても最後は哀れなものである(嘲)
▼それから1世紀以上たち、新たな駐中国大使に伊藤忠商事元社長の丹羽宇一郎氏の起用が固まったという。異例の民間人起用だ。むろん丹羽氏自身の人柄には定評がある。中国政府と太いパイプを持つといわれる。今までの官僚主導、政府主導とはまた違った柔軟な着眼点と対応で、難局を乗り切ってもらいたい
自民党とウサンクサイ系新聞に代表される極右泡沫勢力は今、経済後退を背景に目に余るほど政府与党への攻撃を求め、日本の社会安定にとって脅威となっている。それだけに政府や新聞に求められるのは、寄付金やスポンサー料欲しさに大企業様の奴隷と成り果てて、ひたすら規制緩和優遇政策を推し進たり、国民に塗炭の苦しみを舐めさせる事ではない。小村がそうしたように、厳しい目で大企業様の意図を見定め、政府のとるべき道を探ることだからだ。
気になるのは「下野なう」以来もう新ネタが出ず、既にただの極右泡沫政党と成り果てている自民党とその太鼓もち産経が、こんな小さいことですら相変わらず意味の無い与党攻撃の具にしようとしているように思えることだ。自民党もその昔、大企業様高所得者米帝様優遇国民無視といった愚策を連発し、社会保障問題を全く無視して大企業様高所得者米帝様に媚びへつらったため自滅した。自民党や産経は、いい加減自らの抱える今の状況の厳しさに学ぶべきである。