日々雑論 相変わらずの「珍太郎」語録ですが

 まあ、某東京都知事殿の「珍太郎語録」は「珍太郎語録」だねえという感想しか出ないんですが、一国の首都の最高責任者という時の権力者からこれほどまでに嫌われるというのはある意味勲章に値すると思ってもいいのではと思ったりもするわけで。
 いきなり何のことかわからねーよと言う方もお見えでしょうが、石原珍太郎都知事の「エロ漫画家は卑しい仕事」と言い切ったあれでございます。
 サド裁判の昔から、この手のものは権力に嫌われてナンボ、という発想で物を見れば逆に見ると、これだけこの権力欲の塊のおっさんに嫌われるという事は、少なくともこの偏見と無知蒙昧のおっさんにこれだけ敵視されている事を逆に誇りに思っていいんじゃねえの?とも思ったりしてます。最近のエロ漫画は首突っ込んでないのでよくわかりませんけど。
 少なくとも麻生太郎くんが秋葉原に顔出して、「オタクのアイドル」と化していたときに感じていた妙な違和感とあからさまな媚に対して「認めてもらえた」と無邪気にとはしゃいで喜ぶオタクの方々を目にするよりはまあこの図式のほうが健全だよね、と思うわけで。
 アチキ自身は飽き性というのもありますが、「やってることが同じだから」飽きちゃった人間なんで「そんな部外者が首突っ込むな」と言われりゃごもっとも、としか答えようが無いんだけどね。
 まあ懐柔に出ようが弾圧に出ようが権力がこういったものにまで絡んでくるということは、よほど権力側に余裕が無い事の裏返しでもある訳だから、ただ単に珍太郎の馬鹿野郎と喚くだけでは勿体無い気がするのは自分だけではないだろう。
 ただ、今の珍太郎語録に対する反動が、反権力闘争や政治運動に結びつけばまた面白くなりそうなんだけど、性表現の過程が、欧米のようにキリスト教権威に対する反抗と戦いから連なっているわけでなく、ただ単に「なし崩し」に進んできただけのわが日本ではそれも難しそうな気がする。