日々雑論 歴史修正主義に関する考察 21 今年の纏めとしていろいろと…ナショナリズムとかなんとか

 まーあと二日で年が変わる訳ですが、明日は仕事なのでとりあえず今日の更新が今年最後になる訳で。最初は鬱病回復の一手段として思いついたこのブログも、すっかり様変わりしてしまいましたな(笑)
 で、ひしひしと感じた事が「右派の論壇は劣化している」の一点に尽きる訳で。
 まー俺自身がどう思おうが別にそれは勝手な事なんだけど、所謂日本の「ナショナリズム」は不健全であり歪であり、更に加えてますます劣化しつつあると常日頃から感じていたのだが、改めてそれを確信した1年でもあったなと。
 で、一番痛感したのが、「日本は世界の孤児一歩手前」なのに、悲しいかなそれを認識している人間は非常に少ない、という事だな。
 その原因はやはり戦後処理の拙さにあると思う訳で。
 外務省の悲願が「日本の国連常任理事国入り」のようだが、断言できる事は、過去の戦争犯罪を精算しなければ絶対に常任理事国に日本が加わる事はないだろうという事だ。東アジア、東南アジア諸国で日本の常任理事国入りを推薦しようとする国は一つもない。その事がよく解っているからこそ日本は東アジア、東南アジアにオーストラリアやインドも加えて常任理事国入りへの活動を推し進めているのであって、その原因といえば戦前戦中にアジアを大混乱と阿鼻叫喚に陥れ、未だに敗戦処理を行っておらずかつのうのうと我が世の春を謳歌しているところにある訳で。
 南京大虐殺や、他の日本の侵略、戦争犯罪についてのいろいろな意見を見てみるに、やはり痛感するのが「まぼろし派」と呼ばれる連中が金科玉条としている骨格の頼りなさと薄弱さであり、そういう意味では敗戦後の戦後教育でしっかり近代史を見つめてこなかった点が大きく作用しているなと感じるのだけど、小→中→高のなかで古代中世のカリキュラムを詰めるだけ詰め込んで、近代史のウェイトを削ぎ落とさなければやっていけないシステムになってしまっている事も大いに関係があるだろう。
 で、大学で学問の真似事を始めたときに衝撃を受けるというパターンで。
 映画「靖国」問題でTBSのニュースがウヨクと名乗っている連中にインタビューをしていたが、非常に幼いまだ子供といっていい位の印象を受けた。これはあくまでも予想だが、恐らく世間で「ネトウヨ」と呼ばれる連中のいい見本ではなかろうかと思うのだ。
 それが証拠に資料や文献などをきっちり読み取った上でしっかり判断すれば「南京虐殺がなかった」などというヨタ話をまともに受けるはずがないのであって、更にいうなれば「否定」している連中が何を根拠にして否定しているかを冷静に見ていけばただの侮蔑感情とコンプレックス、更に実際に日本が半島や大陸などでしでかした行為に対する罪の意識の誤魔化しでしかないという事が見えてくる。
 小林よしりんにしろタモガミにしろその主張は一瞥しただけで解るけど、大の大人が書いたとは思えないほど幼稚で読んでるこっちが恥ずかしいくらいでしょ? 変な駄法螺を吐いたりヘイトスピーチを連発する連中に限って勉強も何もしてないでしょ? 更に沖縄ノート訴訟では「原告が沖縄ノートを読んでいない」にもかかわらず「沖縄ノート」の内容を訴えるという、もはやギャグとして取り上げるにも値しないお笑い劇だったでしょ?
 これが今現状に於いての「右派」と呼ばれる連中のレベルである。