日々雑論 故人の冥福を心よりお祈りいたします。その4

 今年はバブルボブルレインボーアイランド*1、オメガファイターなどで非常にお世話になった(文字通り何百枚の100円を貢がせていただきました。ハイ)ゲームデザーナーのMTJ氏こと三辻富貴朗氏の訃報に始まって、最も影響を受けたSF作家のJ・G・バラード平岡正明氏の訃報に続いて、id:pl3様のこのエントリで知ったのだけど金田伊功氏の訃報も飛び込んできてしまい、モスピーダのOPとか、めちゃめちゃ動きまくるプラレスラーとか、OVAバースの気持ちいい位のジェットコースターぶりとかで刷り込まれてましたからねえ…
 なんか影響をもろに与えてくれた方々が相次いで亡くなるのはやはりちと衝撃がある訳で。で、何はともあれいろいろ迷った挙句、ネットにて「石原莞爾試論」を購入、読了。本当に数ある著作の中から何故「石原莞爾試論」なのかといいますとですねえ…
 迷ったのよ。
 確かに、迷ったのよ。
 有名どころでは「山口百恵は菩薩である」だろうしジャズ評論なんかでいけば「ジャズ革命」、犯罪論なんかでも面白そうなのがあるしそれら全部ひっくるめたものを総括とすれば「平民芸術」がある。
 ただ、初めて「平岡正明」という強烈な個性に出会ったのが「石原莞爾試論」だった訳で。
 で、初めて買った「犯罪あるいは革命に関する諸章」とどちらを買うか激しく悩んだ挙句、「石原莞爾試論」に落ち着いた訳だ。
 石原莞爾といえば陸軍参謀本部最強にしてカリスマ的な魅力を持つ、今更何をと言われるかもしれんが満州事変謀略のボスであり関東軍暴走のきっかけを作ったわけでもあるし、兎に角戦前の陸軍参謀本部最強である恐ろしいジェネラルであるわけだ。芙蓉書房の横山臣平「秘録石原莞爾」なんかを読むと、カリスマ石原莞爾の悲劇性や人望の高さなどが記されているんだけど、逆に言えば凄い人傑であったという事はそれだけ恐ろしいジェネラルでもあったとも取れる。
 まあ結局石原莞爾は干される訳だけど、案外干されたからとりあえず今の安全な日本がある訳で、歴史にIFは禁物だけど、もし主流をずっと握っていたらと思うとちょっと考えたくないなとも思ったり。

石原莞爾試論 (1977年)

石原莞爾試論 (1977年)

秘録 石原莞爾

秘録 石原莞爾


*1:この頃のゲーセンのゲームはヒートアップ状態で、ゲームデザイナーとプレイヤーとの熱過ぎる攻防がありました。良い例がレインボーアイランドシリーズで、まずノーマルのレインボーアイランドでは「普通にクリアしても偽のエンディングしか到達する事が出来ず、条件を満たして初めて真のエンディング、更に条件を満たしたときにある一定法則を満たす事で特殊パワーアップという恐ろしいカラクリがあったのですが、それをプレイヤーが発掘してしまうと今度はMTJ氏からの挑戦という事でレインボーアイランドエキストラを発売、エキストラの難易度は、ノーマルのレインボーアイランドをクリアしたダチが「絶対クリアできんクリアなんか出来るかあんなもん!と言い切った位の恐ろしい意難易度になってました。動画は簡単にクリアしているように見えますが、この方は恐ろしい程のテクの持ち主です。