ウサンクサイケイ抄 11月16日

ウサンクサイケイ抄 11月16日
円の大小を問わず、円周の長さと直径の比は一定で、その数が3より少し大きいことは、紀元前2000年ごろのバビロニアで発見されたという。いわゆる円周率はその後、さまざまな方法で計算されてきた。
▼桁(けた)数が飛躍的に伸びたのは、コンピューターが開発されてからだ。1949年の2037桁を皮切りに、73年には100万、89年には10億桁に達した。現在の世界記録は、筑波大計算科学研究センターのスーパーコンピューターが今夏打ち立てた、2兆5769億8037万桁だ。
▼とはいえ円周率の計算は、あくまでスパコンの性能を確かめるために行われる。本来の仕事は、生命科学ナノテクノロジーの研究、気候変動予測、新薬開発などで、画期的な成果を挙げることだ。
▼政府系研究機関の理化学研究所が中心となり開発を進めてきた次世代スーパーコンピューターは、毎秒1京(1兆の1万倍)回という世界一の計算速度を誇るはずだった。神戸市のポートアイランド地区で施設も建設中だ。そのスパコン開発に、行政刷新会議の仕分け作業で、「ノー」が突きつけられた。
▼「世界一をめざす理由は何か。2位ではだめか」。決め手となったのは、仕分け人、蓮舫(れんほう)参院議員の発言だったという。7年前、日本のスパコン地球シミュレータ」が一時世界一に躍り出たとき、衝撃を受けた米国のメディアは大々的に報じた。スパコンの性能は、開発国の科学技術力そのもの、2位ではだめなのだ。
▼ほかの科学関連事業も軒並みカットの判定を受けている。東大工学部で応用数学を学んだ鳩山首相をはじめ、菅国家戦略相は東工大、平野官房長官は中央大理工学部の出身だ。初の「理系内閣」の正体は、「科学軽視内閣」なのか。

ウサンクサイケイ抄11月16日 改訂版
円の大小を問わず、円周の長さと直径の比は一定で、その数が3より少し大きいことは、紀元前2000年ごろのバビロニアで発見されたという。いわゆる円周率はその後、さまざまな方法で計算されてきた。
▼桁(けた)数が飛躍的に伸びたのは、コンピューターが開発されてからだ。1949年の2037桁を皮切りに、73年には100万、89年には10億桁に達した。現在の世界記録は、筑波大計算科学研究センターのスーパーコンピューターが今夏打ち立てた、2兆5769億8037万桁だ。
▼とはいえ円周率の計算は、あくまでスパコンの性能を確かめるために行われる。そんなに金かけて作り上げたとしても大方国威高揚の喧伝と企業利権に使われるだけでどうせ数十年後にはポンコツ同様の代物に成り下がるに違いない。
▼政府系研究機関の理化学研究所が中心となり開発を進めてきた次世代スーパーコンピューターは、毎秒1京(1兆の1万倍)回という世界一の計算速度を誇るはずだった。神戸市のポートアイランド地区で施設も建設中だ。そのスパコン開発に、行政刷新会議の仕分け作業での見直しが決まったとの事だが今の優先事項からいっても妥当な線だろう。国庫に余裕のない今、ますます増大する格差問題や貧困問題の解決に目を向けなければいけないこのご時世に、数十年後には陳腐化するような代物に莫大な金をつぎ込む余裕はない。
▼「世界一をめざす理由は何か。2位ではだめか」。決め手となったのは、仕分け人、蓮舫(れんほう)参院議員の発言だったという。7年前、日本のスパコン地球シミュレータ」が一時世界一に躍り出たとき、衝撃を受けた米国のメディアは大々的に報じた。「スパコンの性能は、開発国の科学技術力そのもの、2位ではだめなのだ」ってあーたジョジョの奇妙な冒険じゃあるまいし、「日本のォ科学技術ゥは世界一イィィィィィ!!!!!!」とでも叫ぶつもりか(嘲)
▼ほかの科学関連事業も軒並みカットの判定を受けているが、まぁ250億の血税をぶち込んだ挙句ハードウェア企業の利権争いで終わってしまい、見るも無残な大失敗に終わってしまった「シグマ計画」の悪夢や、鳴り物入り570億もの血税を叩き込んだにしては今ひとつぱっとした成果が見えてこなかった「第5世代コンピュータ計画」など、これらの二の轍を踏まない配慮は、技術躍進事業に関して下手に役所が絡むとロクな事にならないという経験を学んだためなら褒められた物だが、実際はどうだか(嘲) 東大工学部で応用数学を学んだ鳩山首相をはじめ、菅国家戦略相は東工大、平野官房長官は中央大理工学部の出身だ。初の「理系内閣」の正体は、おそらく「無駄な科学軽視内閣」なのだろうから無駄ともいえる国家事業への資金投入を控え、国民全体の生活力の底上げに使ってもらいたい(嘲)

11月16日のウサンクサイケイ抄読んで真っ先に思い出したのが「シグマ計画」でした(笑) あと行政主導でぎゃんぎゃん喚いて進めてたにもかかわらずどっかに消えてしまったニューメディアとか(笑)