ウサンクサイケイ抄 7月4日

産経抄】7月4日
2010.7.4 03:09
もう四半世紀ほど前のことだから構わないだろう。自民党の実力者だった二階堂進副総裁が記者会見でしばしば、ソ連(当時)のゴルバチョフ書記長の名前を「コバルチョフ」と言い間違えた。何しろ相手は就任直後とはいえ、超大国のトップである。
▼「国際問題になるのでは」と心配する声もあった。しかしそこは鷹揚(おうよう)というかアバウトさで知られた人である。「二階堂さんなら仕方がないか」と誰も問題にはしなかった。聞いていた記者らも黙って「ゴルバチョフ」と「訂正」して記事にしたという。
▼日本の政治家にとって他国首脳の名前は苦手なのだろうか。カナダのサミットなどで外交デビューを果たした菅直人首相まで、記者会見でやってしまった。ソ連ならぬロシアの大統領を「メドメージェフ」、韓国の李明博(イミョンバク)大統領は「イ・ミョンビャク」と言い間違えたという。
▼さらにエマージング・カントリー(新興国)をエマージェンシー・カンパニー(緊急会社?)と間違えるなど、散々だったらしい。しかも今回はメディアの「温情」による見逃しはなかった。「菅首相、かみまくり」(本紙大阪夕刊)などと、報道されたのだ。
▼二階堂氏とは立場の違いもある。だがもうひとつ菅首相市民運動などできたえた弁舌で、ここまで上りつめたというイメージがある。野党時代から舌鋒(ぜっぽう)の鋭さには定評があった。その首相がよもや、言い間違えるとは、という思いを誰もが持ったはずである。
▼そうでなくとも就任以来のイメージの変化は激しい。重要問題の論争からは逃げる。外国人参政権など危ない法案は選挙の争点から隠す。消費税アップをめぐる発言はブレてばかりだ。闘う政治家の姿からはほど遠く、前途多難と言うしかない。

阿呆太郎君の度重なる言い間違いはスルーでしたな(嘲)

ウサンクサイケイ抄7月4日
まだ1年もたってないが下野なうだからかまわないだろう。自民党の実力者で当時日本国の総理大臣だった麻生太郎首相が記者会見などさまざまな場所で「踏襲」(ふしゅう)、「破綻」(はじょう)、「頻繁」(はんざつ)などとたくさんたくさん間違えた。何しろ相手は国内の全国民である。
▼「国内問題になるのでは」と心配する声があった。しかしそこはバカというかいいかげんさで知られた人である。「麻生さんなら仕方がないか」と産経は特に問題にはしなかった。聞いていたあびるくんらウサンクサイケイ記者らも他紙が麻生首相の常識を疑う記事にする中、必死になってもみ消し、捏造、擁護に励んだという。
▼産経にとって他国首脳の名前は苦手なのだろうか。いつも偉そうに上から目線で能書きをたれる産経新聞が、昔の記事でやってしまった。キューバカストロ議長による政権を「スカトロ政権」と書き間違えたという。
さらに産経新聞小沢幹事長(当時)を起訴!などと、デタラメなスクープを載せた記事など散々だったらしい。しかもこればかりはメディアの「温情」による見逃しはなかった。「産経新聞小沢幹事長にお詫び」などと、報道されたのだ。
▼麻生氏とは立場の違いもある。だがもうひとつ産経新聞自民党や大企業の太鼓もちなどできたえた論説で、ここまで上りつめ、そして下野なうしたというイメージがある。自民党時代から捏造(ねつぞう)、偽装工作の下手さには定評があった。その新聞が間違え、それがばれるのはまぁいつもの事だよねという思いを誰もが持ったはずである。
▼そうでなくとも産経新聞下野なう以来の状態の変化は激しい。あれだけ与党に媚び諂う犬のような存在だったのが、今ではひたすら野犬のように噛み付く。外国人参政権などどうでもいい法案を穿り出して喚きたてる。消費税をめぐる発言は相変わらず大企業目線のままだ。全国区の新聞社の姿からはほど遠く、倒産寸前と言うしかない。